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NO.214 「姉妹の血は争えない!登攀ルートは違えども、頂までの射程距離はまるで同じ!」

8月25日
読了時間: 14分

更新日:4 日前

「練ランはプロアマ戦のみってマジなの?驚くべきはそのメンタルの強度成型処方箋!」〜「CAT レディス 2026」観戦記


2026/8/25 23:07 wrote



 海外勢を除けば、「桑木」、「菅」、「佐久間」、「永井」、「荒木」、「河本」、「神谷」、「吉澤」選手など、今年の年間女王を争う精鋭たちが軒並み上位に来た最終日、シビアなセッティングの中、直線コースに入るやいなや、悠然と馬群を割って抜け出だしたのは、今季初勝利を飾ったばかりのプロ入り二年目「吉田鈴」選手!


 初優勝からわずか二ヶ月後、今季三人目となる複数回優勝者の誕生ですが、今大会の「吉田」選手は、まるでこれまでなんども優勝しているベテラン選手かのように、上位選手中もっとも落ち着き且つ集中しているように見えました。


 特に前半(アウトコース)において最大三打差をつけられていたのにまったく表情を変えることもなく、むしろ、みんながスコアを落とすインコースで抜け出せる!と信じ切っているかのよう。


 いやぁ、びっくりです!ついこの間まで、プロテストに落ち続けては号泣していたのに、いつのまにやら百戦錬磨のベテランのごとき最強メンタルの持ち主に大変身ですもん!


 「この大変身のわけは一体なんなんだろう」と思いつつ、翌日いつものようにネット記事界隈を逍遥して一番びっくりしたのが以下の記事を読んだとき。


首位で二度目の最終日最終組 吉田鈴が初V前から続ける“体力温存策”「削るところが練習ラウンドしか…」 https://www.alba.co.jp/articles/category/tour/jlpga/post/5r9gt01af4h/


<前半部分略>


 「・・・・体力的には若干落ちているけど、それがスコアには表れていないので、まだ大丈夫かな」。疲労感も気になる季節だ。

 


 睡眠は毎日八時間は取り回復に励んでいる。また「最終的に自分でメニューを考えて、自分で直せるようにしたい」というのが狙いにある“自己流トレーニング”で体力アップを図り、試合に出続けられる体を作っている。

 


 さらに、こんな工夫もある。


 「初優勝の少し前から、練習ラウンドをしないようにしました」。


 試合前にコースを回るのは、プロアマの18ホールだけ。


 「集中力が大事と考えると、もう削るところが練習ラウンドしかなかったので」。


 練習量を抑えて、体力を温存することが目的だ。

 


 「メジャー前とかは分からないですが、将来的に目指しているものには体が大事になる。だから今はトレーニングを優先しています」。その“目指す姿”の詳細は胸の内に秘めているが、動きを含めたフィジカルの向上を一番に考えている。

 


 今週はアップダウンのあるコースだが、「練習ラウンドはプロアマだけなので、歩くのは苦じゃない。心拍数を上げる、それを持続するトレーニングを結構やっているので、最終ホールに疲労を感じることは最近、なくなってきました」とケロリ。


 目指しているものが間違っていないことも実感できている。


 なんと「吉田鈴」選手は、六月ごろから練習ラウンドは「プロアマ戦」だけに限定しているのだそうな!えっ!ほんまに!


 彼女はまだプロになって二年目ですから初見のトーナメント会場も多いはず。ならば余計丹念にコースを回って特徴を掴みたいはず・・・ですよね?


 でも彼女は、昨年夏場に体力を落とし予選落ちが続いたこと、また小柄な体格であることから夏場に体力を落とさず且つまたメジャー大会が続く後半戦でも体力を十分温存して一年を通してコンスタントに戦うためにトレーニングを重視!目先の勝利に拘らず、はるか先を見据えた戦略を立ていたのです!


 優勝するためにはもちろんコースも回ってみたい、グリーンコンディションも確かめたい、だけど将来を考えればもっと体力も鍛えたい、でも時間は限られている(プロテスト合格までにムダに四年を要している)し、それだったら「今」の私は、今日勝利するための連ランより、将来の大きな目標(その“目指す姿”の詳細は胸の内に秘めている)を優先し練習ラウンドを削る選択をしよう・・


 それが冒頭タイトルの最後・・「削るところが練習ラウンドしか・・」に現れているのです!


 「体力不足を実感した」というのも宜なるかな!〜「吉田鈴」選手の“2025年 夏の陣”の悲惨な成績表がこちら ⬇︎



 また別のネット記事にはこうあります。


 「体を休めることも仕事」吉田鈴が明かした“月・火曜”の過ごし方「かなり大事にしてます」8/24(月) 8:30



 「集中力ない時に練習しても何の身にならない」

<前半部分省略>

 今季はフル出場を続ける吉田。連戦が続く中、試合への向き合い方について尋ねられると、キーワードとして挙げたのが「メリハリ」だった。


 「そうですね、私はメリハリをつけることを常に意識していて、やっぱり集中力ない時に練習しても何の身にならなかったりとか」


 ただ練習量を確保するのではなく集中できる状態かどうかも重視する。休むべき時には休むことも、シーズンを戦う上で必要な時間として捉えている。


 月曜、火曜は「かなり大事」


 「吉田」は千葉県に実家があり、羽田空港や東京都内にもアクセスしやすい。その環境も生かしながら試合翌日からの時間を大切にしているという。


 「私はもともと家が関東で羽田にも東京にも行きやすいですし、そこで月曜移動とかにすることは一度もなかったので、その月曜、火曜とかで体を休めることも仕事だと思っているから、その2日間はかなり大事にしています」  


 試合を終えた後の月曜、火曜を休養に充てることも「仕事」の一部。フル出場を続けているからこそオンとオフを明確にすることを意識している。


 最終日の帰宅後にトレーニングすることも


 一方で常に休養を優先しているわけではない。体の状態によっては、試合を終えたその日にトレーニングすることもある。以前と比べた現在の疲労度について、吉田は「毎試合最終日終わってからの体の疲れ方は全然違っていて」と変化を実感している。


 「最終日、関東圏内だと、帰った後にまたトレーニングしたりしてるんですけど、やっぱりトレーニングする頻度が増えてて、なんか使い方も良くなってるので」  


 トレーニングを継続する理由には体力向上だけではなく、体の感覚を維持する目的もある。 「もし怪我をして感覚が失われた時、トレーニングをやっていないと戻すのにすごく時間がかかると思うので、そういうときのためにも私はトレーニングをやっています」  


 現在は肩甲骨周りや背中の筋肉を重点的に鍛えているという。


 休養する日はしっかり休み、必要な時には試合後でも体を動かす。吉田は自身の状態を見ながら、そのバランスを取っている。


 初優勝から約2カ月で2勝目を手にしたが、今後は秋口にメジャーなどの大一番が続く。


 吉田自身も、春先から落ちている体力や「体の部分で鈍ってる部分」をもう一度回復させ、「最後まで気を抜くようなことがないようにしたい」と話している。


 練習することだけが準備ではない。「体を休めることも仕事」と考え、集中する時間と休む時間の双方を大切にする。それが、長いシーズンを戦う吉田のスタイルである。


 なんども言いますが、そろそろ体力が気なり始める中堅でもベテランでもない、昨年度のルーキーにすぎない「吉田鈴」選手(まだ22歳と6ヶ月)が、「練習ラウンドを削る」という決断をするのは、大変勇気のいることだと思います。


 だって練習しなきゃ誰だって不安で不安でしょうがないでしょ!


 とは言うものの、実は酔狂亭は、LPGAの有力選手(「ネリー・コルダ」選手や「ジーノ・ティティクル」選手ら)が、試合を選びながら戦っていること、むやみに練習しないことを知っています。


 それに比べて日本人選手は、ほんとうによく練習するわけですが「選手生命」を考えたとき、それ(とにかくやたらと練習する)は本当に正しいんだろうか?と思うことがあります。


 そういった意味で、この「吉田鈴」選手の「休むところは休んでメリハリをつける」という姿勢は大いに興味をそそられます。


 しかしこの問題を掘り下げていくとまた別の「ゴルフの沼」に入ってしまうので、今日はここまで。


 そして、これらのネット記事を読み、非常に強く思ったのは、この「吉田鈴」選手の、「目先ではなく、はるか先を見据えて計画を立て、それを愚直に実行していく」という姿勢は、姉貴である「吉田優利」選手のそれとまるでおんなじだ!ということです。


 そんな「吉田優利」選手に関し、酔狂亭はこれまで何度もブログをアップしています。


 主なものは以下の三つのブログです。


 LS17 2023/5/8 0:54 wrote 「雨の最終日 “我慢大会”のサロンパスカップを制したのは、「吉田優利」選手!〜過酷すぎるメジャー第一戦「サロンパスカップ」感想戦その三〜「そしてきっと吉田も海を渡る」〜


 NO.12 2023/9/27 21:39 wrote「そして吉田も海を渡る その一」 〜“吉田優利”選手のアメリカツアーQシリーズ受験公表について」〜その一


 NO.60 2024/4/8 20:19 wrote 「吉田優利にエールを フォード選手権初日」〜「夢は言い切る事から始まる」〜「予想通りに」米国で苦労する「吉田優利」選手へエールを送ろう!


 この三つのブログに共通しているのは、「吉田優利」選手が、いかに「ゴルフ人生設計者」として優れた資質の持ち主であるか、ということへの驚嘆と称賛の繰り返しです。


 まずはその中の一つである、以下の文章をお読みください。


 (これは、ブログNO.12 「そして吉田も海を渡る その一」 〜“吉田優利”選手のアメリカツアーQシリーズ受験公表について」〜中の文章です。)


 「・・・・・ではそのメンタルの強さや弱さは何に起因するのか?


 よくクラッチパットを強く打てる選手は「メンタルが強い」とか、クラッチパットがカップまで届かない選手は「メンタルが弱い」とか言われ、一般的には「強気」と「弱気」という、持ち前の「気持ち」の差のように考えられがちですが、それは少し違うと思います。

 

 ゴルフにおける「ハートの強さ」は持って生まれた性格ではなく、ゴルフ人生の設計図の縮尺と、ゴールまでの射程距離の長さに起因します。

 

 もしゴルフの目標が、とりあえず今シーズンのシード確保!という選手であれば、今回のような超過酷なセッティングは苛めにしか映らず、ここはさっさと予選落ちし、土日を練習や休養にあてて次開催の試合で頑張ろう!となりますから「果てしなく」打ってしまいます。


 しかし、コースセッターの茂木さんが言うように、「今年全米オープンの開催される“ペブルビーチ”で戦うことになっても動じないようにコースセッティングした」という趣旨に沿えば、今年全米女子オープンに出場する「吉田」「原」「山下」「岩井姉妹」ら、または今月29日に千葉で行われる全米女子オープン予選会に出場する選手にとっては絶好の模擬戦になりますから必死に頑張ることになります。


 また「上田桃子」選手と「小祝」選手にはメジャー制覇という悲願がありますし、「申ジエ」選手には永久シード獲得が、家族全員で来日している「リ・ハナ」選手には家族を養う責任が、韓国招待選手にはロレックスランキング上位選手としての矜持が、それぞれあります。


 つまりゴルフ人生のゴールまでの射程距離が長い選手ほど、ゴールに到達するために精神力を維持する必要が生じ、それが結果的にハートの強さを招来するのではないでしょうか。


 脊髄反射的メンタルの強弱は関係なく、長い射程、大きな縮尺でこの先のゴルフ人生を設計する人、それを言語化、可視化できる選手、そしてそれを淡々と実行できる選手、試合を長い線上で捉える選手のハートだけが、自然に大きく強く「なっていく」のです。


 「吉田」選手のハートは生まれつき強かったわけではありません。遠くに設定したゴール到達までにかかってしまう「時間」が、自然に「吉田」のハートを強く大きく「育んだ」というわけです。

 


 この文章は、今から三年以上前に書かれたものですから、文中の「吉田」選手とは、もちろん「吉田優利」選手を指します。


 しかし、今回のことを踏まえれば、上記文章中(とくに以下に再録する文章)の「吉田」選手を「吉田鈴」選手に読み替えてもなんの違和感もありません!


 「吉田」選手のハートは生まれつき強かったわけではありません。遠くに設定したゴール到達までにかかってしまう「時間」が、自然に「吉田」のハートを強く大きく「育んだ」というわけです。


 そして考えてみれば、今年六月の「ヨネックスレディス2026」で「吉田鈴」選手が初優勝を飾ったときにアップしたブログNO.201「プロ入りした途端に超アグレッシブなプレイスタイルに変身した“吉田鈴”選手の初優勝を言祝ぐ!」 〜「ヨネックスレディスオープン2026」観戦記 そのⅠ 2026/6/15 22:01 wrote でも、今回同様、姉「優利」との相似性について言及していましたね!


 早速、その部分(吉田姉妹の遺伝子同一性に触れている箇所)を再録しましょう!(ブログの中で、別のブログを入れ子状態で再録した部分になります。)


<前半部分大幅省略>


 「みどころは吉田姉妹」〜RKB×三井松島レディス2023 直前情報〜

2023/5/10 21:11 wrote


優等生の姉「優利」と奔放な妹「鈴」の、ある日のまことに佳き光景。⬇️


 ⬆️ “妹よ!見習うべきは、姉の技ではなく、太モモだぞ!” by 酔狂亭


 さて、その姉「優利」は、日本女子アマと日本女子ジュニアの二冠を達成(他には「宮里藍」選手のみ達成)し、ナショナルチームの主要メンバーとしてアマチュア時代から名を馳せた「プラチナ一番星」の超エリート選手!もちろん、プロテストも一発合格。



 かたや妹「鈴」は、合格まで四回を要し、しかもその四回目のプロテスト(2024年度)も、初日は九十位、最終日も五十位からという最悪のスタート!


 しかも最終日の最終ホールでバーディをとってもまだカットライン(その時点で「+2」)には二打届かない絶望的な位置「+4」にいました。(後で、「今年も落ちた」と思って泣いていた、と語っています)


 ただ、後をまわっていた、初日トップスタートの「土方優花」選手がバックナインで7オーバーを叩き「+5」としてよもやの脱落、さらに「六車日那乃」選手が最終18番をボギーとしたことで、カットラインが二打繰り下がり「+4」となったことによる、まさに「奇跡の最下位合格者」だったのです。


<途中略>


 さらには、「吉田」選手は、実はダイヤモンド世代の一人でもあります。


 いうまでもなく、ダイヤモンド世代には、「竹田麗央」「神谷そら」「川﨑春花」「尾関彩美悠」「櫻井心那」「馬場咲希」「佐藤心結」「都麗華」「吉澤柚月」「ウー・チャイエン」他、まさに綺羅星のごときスター選手がズラッと並びますが、ここでも「吉田」選手は、出世争いに大きく出遅れていました。


 ここから、強力無比の同世代選手に追いつき、巻き返すには、とても安全運転なんかでは追いつけません!


 つまり、ここまで出遅れたことにより、さすがにメンタルが鍛えられた!


 そこで、「勝っても負けても攻めて攻めて攻めて攻めて参ります!」路線にチェンジするしかなかった!


 そして、元々姉優利より小柄な身体は、姉以上にフィジカルを鍛えるしかなかった!


 今回の勝因の一つに数えられる13番(右ドッグレッグのパー5)での、右の林超えのドライバーティショット!



 昨年までの「吉田鈴」選手だったら、林を越えられずOBだったはずですが、フィジカルが鍛えられた二年目の今年は、昨年より飛距離が10ヤード伸びたからこそギリギリ林を越え、さらにボールはカート道に着弾してツーオン可能な地点まで転がり、結果見事なバーディ!並んでいた「木戸愛」選手は刻んでパーだったので、ここで勝負ありでしたが、なんとも素晴らしい「攻めのスタイル」!


 ところで、ネット記事にもあるように、つねにジュニア時代からスター選手だった姉「優利」に比較され続けてきた妹は、ジュニア時代から姉の背中を追うことをしないように生きてきました。


 姉のコーチ「辻村学校」にも背を向け、姉とは違う高校に通い、姉とは違うコーチ(男子プロの「今野康晴」選手)のもとで、まったく独自の道を選び、一人で歩んできたのです。


 しかし、それでもやはり姉の遺伝子を受け継いでいるんだなぁ、と思わされるのが、彼女もまた姉同様に若い時から、将来なりたい自分の像と、そこに至る道程マップを描けていることです。


 それまで、アマチュアのコーチは引き受けないモットーだった「辻村」コーチの元に、当時高校二年生だった「@吉田優利」が、自分が将来なりたいゴルファー像と、そこに行き着くためのロードマップを書いたノート(そこには、プロテスト合格(通過点)ルーキーでシード獲得、ツアー優勝、などなりたい自分を紙に書いてそのためには何が必要か心技体全ての分野で成長させなければいけないことが事細かく書かれており、最後は24歳でアメリカツアー参戦!と書いてあった)を持っていったところ、それを読んで感銘を受けた辻村コーチが、それまでのモットーを変えてまでもコーチを引き受けたというエピソードは有名です。


 まるで、ジュニアの頃から野球曼荼羅を書いていた「大谷翔平」選手にも通ずる、明確な将来像とそこまでのロードマップ作りですが、それは妹「鈴」も同じこと。


 おそらく、姉には素質でも体格でも劣り、また同世代の才能に比べても見劣りする自分が、いかにすれば彼女ら(姉や同級生)に伍していけるかを冷静に分析、自分に足りないものは何なのかを把握、そしてそれらのデータを元に目指すステージに辿り着くまでの時間を入念に計測して準備を怠らず、かつまた焦ることもない見事なセルフコントロール術を身につけましたね!


 まことにあっぱれな「ドジでノロマなカメ」(by スチュワーデス物語の「堀ちえみ」)の優勝でした。


<再録ここまで>


 先週、海の向こうで行われた「カナディアン女子オープン」は、「山下美夢有」選手の完全優勝で終わりました(慶祝!)が、単独二位(LPGAにおける過去最高成績)だったのが、「吉田優利」選手(奉祝!)




 あらためて、先週の「吉田」姉妹の大活躍に大拍手!


 
 
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